人と家づくり 高橋工務店

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設備機器
一言で設備機器と申しましても様々ございます。
まず、頭に浮かびやすいのが、給湯や暖房で使用しますボイラーではないでしょうか。
ボイラーの寿命は10年から15年です。
その後も、モノによりけりですが、部品交換や入れ替えをしながら快適に暮らします。
設備機器は、半永久に使用できるものではありません。必ずメンテナンスが必要です。
よって、購入時には使用可能年数と価格が非常に重要です。
太陽電池も寿命があります。ユニットバスにも、キッチンにも寿命があります。永遠ではありません。
そして、交換する時のことも考えておく必要があります。
設備機器を交換するために壁などを壊したのでは、お金が掛かります。

目に見えるものは、経年変化するのです。メンテナンスが必要です。
どこに予算を掛け、どこを削るか。これが大きなポイントです!

 

平成20年1月24日  記載 

オール電化

 

今、オール電化を採用する住宅が非常に多くなっています。

オール電化を採用する住宅が性能の良い住宅と思われている方も多いかと思われます。

オール電化とは、調理、給湯、冷暖房など生活に必要なエネルギーをすべて電気でまかなう住宅のことを言います。

よって、住宅の性能とは関係ありません。オール電化とは住宅の設備に関することなのです。

調理に対する電化製品は『IH調理器』。

給湯に対する電化製品は『電気温水器』。最近は効率の良い『エコキュート』が宣伝されています。

暖房機に対する電化製品は『蓄熱暖房機』。冷房は『エアコン』でしょうか。

電力会社は『安全安心、クリーンで、しかも経済的』という謳い文句で宣伝しています。

その宣伝が功を奏し、累計(東北電力管内)平成18年度末現在130,236件の住宅で採用されています。

 

私ども、高橋工務店はどうかと申しますと・・・・・・・・

現在まで『オール電化』を採用した住宅は・・・・・一件もございません!

「時代遅れではないの?」などと思わないでください。 (~_~;)

『オール電化』を採用しないのには、理由があるのです!!!

 

調理に対しては、安全面等で『IH調理器』採用する場合が多いと思います。私どもも採用しております。

私どもが『オール電化』を採用しないのは、残る「給湯」「暖房」を電化製品にする事に疑問を持つからです。

 

 「給湯」に関しては、電気温水器というものがあります。商品のコストは安いのですが、効率が悪く温暖化を

推し進めるような機器ですので採用しておりません。最近は「エコキュート」という大気の熱を利用する電気温水器

が宣伝されています。エアコンの室外機がセットになっていまして効率が良いと謳われています。

確かに、従来の電気温水器よりは効率は良いのですが、外気温が低い冬期間の効率に疑問を感じます。

性能の表示は、カタログ等でCOPという数値が効率を示す指針です。数値が高ければ高いほど効率が良くなります。

しかし、冬期間のCOPはカタログには掲載されていません。メーカーに問い合わせするしかありません。

例えば定格COP4.8のエコキュートが、冬季COPは3.35に下がります。この様に、外気温の低い冬期間は効率が

落ちます。それに、多くのお湯を使用するのはお風呂です。ほとんどの方は夜に入浴します。温水器は深夜電力を

利用しますので、前の晩に温めたお湯を翌晩に使います。時間が経つにつれ、お湯の温度は冷めます。外気温の

低い冬季ならなおさらです。一度暖めたお湯を再度沸かして使うことになります。このことは決して経済的とは呼べません。

そして、そもそもこの冬季COPの数値に疑問が持たれている、という話も聞きます。冬期間は、冬季COPの値すら性能が

ないのではないかという疑問です。これらの事から電気温水器を勧めることに躊躇してしまいます。

 

その様な理由から、私どもは「エコキュート」よりも遥かに省エネルギーに貢献できる給湯器を推進しております。

この給湯器は電化製品ではありません。

 

次に、もう一つの疑問である「暖房」についてです。

「暖房」に関しては、蓄熱暖房機というものがあります。実は、私どもが「オール電化」を採用しない最大の理由は、

この『蓄熱暖房機』にあります。蓄熱暖房機は深夜の電気でヒーターを熱し、レンガなどに熱を蓄えファンによって

熱を排出します。『蓄熱暖房機』は床上に設置するタイプと、床下の土間のコンクリートにヒーターを埋め込み、

コンクリートを蓄熱体にする床下タイプの種類があります。そして、現在はマイコンタイプが普及しています。

マイコンタイプとは、外気温を感知し蓄熱量を調整する機器です。とは言え、蓄熱する原理は変わりませんので

常に熱源があり、オンオフの切り替えが出来ません。それに、昼の蓄熱量が大きく、夕方、夜間になるにつれて

蓄熱量は小さくなります。暖房機の選択は、住宅の断熱性能と大いに関係します。

住宅の断熱性能と『暖房機』の種類、能力がマッチすれば快適な住空間を作り出せますが、マッチしなければ

非常に不快感を与えてしまいます。それどころか、住む人の健康を害することもあるのです。

 

 

私どもは、これらの理由から住宅の断熱性能を決定する際に、暖房機器の種類、能力も決定します。よって、

『暖房機』はオプション扱いではなく、基本的には本体工事に組み込んでおります。

『蓄熱暖房機』の原理は、先に申しました『電気温水器』と同じです。省エネルギー性はありません。

これからの住宅は断熱性能の高い家が求められると確信しております。

現に私どもは近年、非常に断熱性能の高い住宅をお客様同意の下、建てさせて頂いております。

実は、『蓄熱暖房機』で家の暖房を全て賄うことは、断熱性能の高い住宅とは相性が非常に悪いのです。その理由は、

後日『断熱』のカテゴリーで御紹介したいと思います。

 

『オール電化』とは、料金の安い深夜電力を利用することが大前提です。この理由は需用電力量と供給する発電設備

に関係します。一般的には消費電力のピークは、夕方から宵の口に掛けてです。夕食準備の時間帯です。

日本中で『オール電化』の時間帯別料金システムが特殊なのが北海道です。東北の深夜電力の電気料金は

8時間通電のやりくりナイト8,10時間通電のやりくりナイト10、やりくりナイトSの3種類ですが、北海道の深夜電気の

料金形態は数多くあります。寒さが厳しく積雪の多い北海道は、通常の8時間通電の他に、融雪・暖房用に使用期間を

冬に限定して使用できる22時間通電、19時間通電というのもあります。北海道電力は、一日のほとんどの時間を

深夜電力の安い料金体系にした為採用する家庭が増えました。北海道はオール電化を採用した住宅が増えた為、

北海道の消費電力のピークは、夕方から宵の口ではなく、深夜1時に移りました。東北電力も融雪用に、使用期間を

限定した通電時間の長い料金システムを平成19年4月より始めました。東北もいずれは消費電力のピークが深夜に

シフトする時が来るやも知れません・・・・・・・・・・・

 

この様に、『オール電化』住宅が普及するという事は、深夜電力を多く利用し推進するということになります。

深夜電力の推進とは『原子力発電』の推進に他なりません。『原子力発電』は多くの課題を抱えた発電方式です。現在ある

発電設備を即刻中止せよとは言いませんが、これ以上の『原子力発電所』の普及には反対です。更なる原子力発電所の

建設は多くの放射性廃棄物を生みます。これは私たちの子孫に、大きな『負の遺産』を残す事になります。

真に大切なのは、いかにエネルギー消費を抑えるかとういことです。省エネが一番大切なのです。

 

これらの理由で、私ども高橋工務店は一般的に言われている『オール電化』を採用しておりません。

 

平成20年4月7日 記載 

 追記

 いよいよ東北電力も方針を転換するようです。

東北電力は今盛んに『エコキュート』のCMを流しています。『オール電化』のCMではなく『エコキュート』を推奨するCMが

大量に流れています。これには、訳があります。

『オール電化』については上記の記載でご説明いたしました。電力会社は余剰分の電気を販売する目的で『深夜電力』の

料金システムで安価に設定し、募集しました。そして、『深夜電力』を利用できる機器を推奨してきました。

しかし、数年前からそれらの機器の省エネルギー性に疑問が持たれてきました。そして、NGOや新聞などにも取り上げら

れるようになったのです。

060824オール電化住宅CO2排出量増加.JPG

地球温暖化問題が急務とされる現代において、この事は次第に大きく注目されるようになってきました。

しかし、多くのユーザー、住宅会社はその様なことには関心を持たず(?)蓄熱式の機器の販売が行われ、

採用されてきました。このままでは、余剰分の電力の販売ではなくなってしまいます。

 

この様な危機感を持ったのでしょう。東北電力はこれまでの方針を変換するようです。

エネルギー効率の悪い『蓄熱式』の機器を推奨しないという方針に転換するそうです。推奨機器は『ヒートポンプ式』の機器。

要は『エコキュート』です。近年では給湯ばかりではなく、暖房にも利用した機器も開発されました。

これらを東北電力は推奨し、地球温暖化にも正面から取り組んでいく姿勢を示したのでしょう。

 

しかし、これにより弊害もあるのではと私どもは考えます。

まず第一に、コストの上昇です。『エコキュート』は非常に高価です。普及すれば多少安くはなるでしょうが・・・・・・

その高価な設備を、給湯と暖房の両方を設置するとなると、かなりの金額になるでしょう。

資本力のある企業ですから、補助金などの制度を設けるかもしれませんが・・・・・・・・・

 

私どもの心配はコストだけではありません。コストの問題は、まだ小さい問題と言っても良いと思います。

ユーザーと住宅会社は、確かな知識がなくて『ヒートポンプ式のオール電化』を採用した場合は・・・・・・・・・・・

大きな痛手を受けるやも知れません・・・・・・・・・  私どもの思い過ごしであれば良いのですが・・・・・・・・・・・

平成20年5月27日  記載

 

 

 設備の選択

 

最近見学会をするたびに、多くのお客様からこの様なご質問を多く受けます。

「この住宅はオール電化なのですか?」

今までこのHPをご覧の方はご存じの様に、私どもは過去一棟も『オール電化』を採用しておりません。

その旨をお伝えしますと、ほとんどの方が驚かれます。見学会では家をよーくご覧になっていただきたいので、先の様な

ご質問には簡潔に答えさせて頂いております。主な理由は上記の『オール電化』に記載しておりますが、私どもが住宅の

設備を提案するにあたって大切にしている事をここで述べたいと思います。

 

この『設備機器』の冒頭に記載されています様に、設備機器の寿命は住宅本体に比べて短命です。設備機器も長寿命で

あればそれに越したことはありませんが、現実には何回かの機器の入替が行われます。

設備機器は、使用する度に摩耗し劣化していきます。故障すればその都度修理します。しかし、修理には限度が

あります。そして最後には、使用不可能な状態になり交換を余儀なく迫られます。このようなケースで設備機器の交換が

行われますが、この様な例だけではない様です。

多くの人々はより優れた快適性を求めます。しかも、より安全でより経済的な・・・・。

その欲求にメーカー各社は答えようと開発を重ねます。その事により、住宅設備のシステムは10年から20年で変化します。

つまり、設備機器が長寿命だとしても、システムの変化についていかなければあまり意味の無いことになります。

 

もし、その設備機器が住宅の中に組み込まれているとしたら・・・・・・・・・・・

その設備機器を取り除く時、住宅を解体するしか術がないとしたら・・・・・・・・・。

 

私たちは、提案するときに様々な事を想像します。設備機器の提案であれば、これから将来のエネルギーの事を

想像します。石油資源からの脱却は建築業界でも取り組まなくてはならない課題です。今後、住宅に採用される

エネルギーは何に移行するのか。その時の機器はどのようなものか。これらの事を検証して、お客様に提案します。

私たちが提案する事には、全てに理由があります。ただ単に新製品だからという理由で提案は致しません。新しいと

いう事が良い事に直結するとは限らないからです。今後世の中がどうなるのか、その事を真剣に考えなくては、お客様に

負担を強いることになります。後悔させることになります。なるべくそのような事にならない様に、私たちは考え、提案させ

て頂いております。その提案を選択するのは、あくまでもお客様です。決定権はお客様にあります。(当然ですが・・(^^ゞ)

 

その結果、

      私ども高橋工務店のお客様は誰一人として『オール電化』を採用しませんでした。

 

 電気を否定している訳ではありません。電気は非常に価値の高いエネルギーです。光だけでなく、動力にもなり、

情報源にもなり、熱源にもなります。全てに変換可能な非常に尊いエネルギーです。その尊いエネルギーの電気を

熱に変換するというシステムが、今後将来まで機能するとはどうしても考えられないのです。

      (その理由を知りたい方は、どうぞ見学会の時にお越しください。ご説明いたします。  m(__)m)

私たちが提案し、多くのお客様が採用されたシステムは将来どのようなエネルギーに変化しても対応可能なシステムです。

                        勿論、電気にも・・・・・(*^_^*)

 

平成20年8月30日  記載

 

 

 

 

 

 

 

設備機器02

 
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